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【中国】《日系進出》デンカ、大連の電車部材工場が開業上海賃貸住宅アパマンショップベターハウス

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 総合化学品メーカーの電気化学工業(東京都中央区、デンカ)は3日、遼寧省大連市に設立した製造子会社の電化電子材料(大連)を開業した。電車車両のパワーモジュールに使用する放熱プレート「アルシンク」を海外で初めて生産する。
 開業式に出席したデンカの吉高紳介社長は「中国は既に高速鉄道の総延長が世界一となり、今後も新たな鉄道投資計画が多数控えている。鉄道車両大手の中国南車と中国北車の合併による中国中車(北京市海淀区)の設立で、海外輸出もますます増えていく」と指摘。「大連工場から中国、世界の市場に製品を供給していく」と述べた。
 アルシンクはデンカが開発したアルミニウムと炭化ケイ素の複合材料で、低熱膨張、高熱伝導、高強度、軽量などの特長を兼ね備えている。2002年から大牟田工場(福岡県大牟田市)で量産を開始。電車車両のモーターを制御するパワーモジュールの信頼性向上に欠かせない高性能放熱プレートとして、従来の銅製放熱プレートに替わり世界の高速鉄道車両などに広く採用されている。同社推計によると、同分野での世界シェアは90%を超える。
 中国の鉄道市場をめぐっては、従来は海外から輸入していた高速鉄道の車両部品などを国内調達に切り替える流れがあり、デンカはそうした国産化需要に対応するためアルシンクの中国生産に乗り出す。大連工場では日本から中間製品を輸入し、大牟田工場と同等の高品質の製品に仕上げ、直接の販売先となるパワーモジュールメーカーへ供給する。
 電化電子材料(大連)は大連経済技術開発区に設立し、延べ床面積は約5,000平方メートル。資本金は10億円で、デンカが全額出資している。今年10月ごろから本格的に出荷を開始し、17年度に売上高40億円を見込む。

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