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【台湾】オウチーノ、日本の不動産を台湾で紹介上海賃貸住宅アパマンショップベターハウス

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 東証マザーズ上場で住宅・不動産関連ポータルサイト「O―uccino(オウチーノ)」を運営するオウチーノ(東京都港区)は4月中旬をめどに、台湾に住む投資家向けに日本の不動産を紹介する拠点を台北市でオープンする。拠点では、日本の不動産仲介会社10社の社員が物件を紹介するためのブースを用意。台湾域内の投資利回りの低迷を背景に注目が高まっている日本の不動産を台湾現地で直接アピールし、インバウンド需要の取り込みを図る。
 拠点の名称は「M.I.J.サロン」で、台北市信義区の光復南路に開設。不動産コンサルティングなどを手掛けるアンビシャス(東京都千代田区)の台湾現地法人、亜洲大志国際顧問と共同で経営する。
 オウチーノは2015年10月に亜洲大志国際と業務提携を結び、共同事業「M.I.J.(メードインジャパン・リアルエステート・コンソーシアム)」を発足。現在は、独自の台湾人向け不動産サイトに、日本の不動産仲介会社10社が会員としてそれぞれの物件を掲載している。
 M.I.J.サロンでは、M.I.J.の会員10社がそれぞれ社員を常駐させ、各ブースで台湾人投資家に直接物件を紹介できるようにする。オウチーノの広報担当者は、「サロンのブースはレンタルオフィスのような形で貸し出すため、出展企業は数百万円の資金を投じて支店を設けるリスクを回避できる」と説明した。M.I.J.のサイトでは今月17日現在、東京周辺を主とした投資用住宅113件を掲載しているが、同担当者は「サロンの開設に合わせ、紹介物件をさらに増やしていく」と話している。
 03年設立のオウチーノはこれまで、日本人向けに国内や海外の投資用・賃貸物件を紹介する事業を展開していたが、亜洲大志国際との協業でインバウンド事業に参入した。オウチーノの担当者は、「海外の投資家の中でも、特に台湾人による日本の不動産への関心が高いという話が、日本国内のデベロッパーからもよく上がった」と、進出先に台湾を選んだ理由を説明。「台湾の不動産価格は高止まりし、賃料による利回りが見込めない物件もあるため、台湾と比べ割安な日本の物件に注目が集まっているようだ」と述べた。台湾人投資家の間では、中央区や渋谷区、新宿区、江東区を主とした東京23区の物件が「圧倒的に人気」という。
 
 ■投資セミナーは想定外の反響
 
 オウチーノと亜洲大志国際は昨年11月、日本の不動産に関する投資セミナーを台北で2日間にわたり開催。来場者数は50人程度を想定していたが、実際には150人が参加するなど反響が大きかった。ただ、台湾人が物件を購入するのは日本を実際に1週間程度訪れた際になることが多いといい、現時点で成約はまだない。オウチーノの同担当者は「台湾にいる間でも、腰を据えて物件の購入を検討してもらえるよう、台北での拠点開設に踏み切った」と話した。
 台湾やその他中華圏の投資家による日本不動産への関心の高まりを受け、台湾の不動産仲介大手では、信義房屋仲介が09年に、台湾房屋地産が14年にそれぞれ日本に進出している。オウチーノによると、これら台湾企業のほか、日本でも海外客向けに不動産を扱う企業はあるが、小規模なところが多いという。現時点でM.I.J.を通じ10社の物件を扱うオウチーノは、投資家の選択肢の広さを売りに、台湾人投資家の需要をつかみたい考えだ。

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