中国、外国人旅行者のチベット入境を3月末まで禁止上海賃貸住宅アパマンショップベターハウス
(CNN) 中国政府がチベット自治区への外国人旅行者の立ち入りを一定期間禁止していることが旅行代理店への取材で明らかになった。措置は25日から始まり、3月末に解除される。この期間は当局による外国人旅行者向けの入境許可証の発行も停止する。
ただ中国国内からの観光客が増加傾向にあることから、自治区内の観光ビジネスへの打撃とはならない見通しだ。
2008年3月に中心都市ラサで反政府暴動が起きて以来、この時期の入境禁止措置は恒例となっている。ちなみに3月は、1959年のチベット蜂起が起きた月でもある。
もっとも現地の旅行業者やホテルにとって、外国人旅行者が来ないことはそれほど痛手ではない。中国国内からの旅行者が増加しているからだ。
当局にとっても、抗議デモや暴力行為を目撃してもその情報を発信する心配の少ない国内旅行者は歓迎だ。
チベット自治区観光発展委員会によれば、昨年1~9月にチベットを訪れた旅行者(外国人を含む)の数は約1750万人。前年の同じ時期と比べ36%増だったという。
旅行業者によれば、若い世代の中国人旅行者にとって、チベットは「精神性や異国情緒あふれる文化、心を打つ風景」ゆえにあこがれの地だ。
ここ数年、外国旅行にでかける中国人の数が順調に伸びている一方、中国を訪れる外国人旅行者の数は横ばいか減少傾向にある。政府の統計では、昨年は前年比7.6%減の820万人だった。
旅行業者によれば理由はさまざまだ。大気汚染に物価上昇、それに中国の対外イメージの変化などが挙げられるという。
だが人口の少ないチベットは大気汚染とは無縁。これも大気汚染のひどい都市部に住む中国人旅行者にとっては魅力となっている。