【中国】相次ぐ油田生産停止、原油価格下落でコスト割れ上海賃貸住宅アパマンショップベターハウス
中国石油大手各社が相次いで、国内での油田開発・採掘を停止している。世界の原油価格が1バレル当たり30米ドル(約3,400円)を割り込む中、人員の多さや低い生産性で大きくコスト割れしているのが原因とみられる。
22日付証券日報によると、エネルギー開発全般を手掛ける陝西延長石油集団(陝西省延安市、延長石油)傘下の延長油田(同)はこのほど、国内の一部油田の開発・採掘を停止すると発表した。報道によると、延長油田は人員が多く、1人当たりの労働生産性も低いため、生産コストは1バレル当たり70米ドルに及び、現在の原油価格では大きなコスト割れが続くという。
昨年初めて92億元(約1,590億円)超の巨額赤字に陥った中国石油化工集団(北京市朝陽区、中石化)の子会社である中国石化勝利油田(山東省東営市)も先週、所有する70カ所の油田のうち、最も生産効率の悪い4カ所の油田の生産を停止し、損失額を2億元減らす方針を明らかにしている。中国石油天然ガス集団(北京市東城区、中石油)と中国海洋石油総公司(北京市朝陽区、中海油)もすでに減産措置をとっている。
延長油田のウェブサイトによると、今年の原油生産量は1,220万トン。15年の1,241万3,000トンと比べ、20万トン余り減産する。関係部門数を31.5%、人員を45%、役職数を23%それぞれ削減する計画も示している。
中海油は今年初め、原油価格が30米ドルを下回る場合は経営が「非常に困難になる」との見方を示していた。今年の資本支出額を600億元以内と、15年の672億元から削減し、原油生産量も抑制する。中石油も今年、大慶油田の生産量を150万トン削減する予定だ。
業界関係者は「このまま原油価格が長期的に低迷する場合、生産が停止される油田はさらに増えるだろう」と予測している。